HAL財団

北海道農業に 新しい春(HAL)の息吹きを

事業計画

第24期事業計画書

(2025年4月1日~2026年3月31日)

【公①:事業概要】  (事業予算:総額43,644千円)

事業1 農業の企業化に資する支援事業 (事業予算:9,966千円)

農業経営及び地域農業の企業化をサポートするため、企業化に関する知見やノウハウの蓄積、専門家や団体等と連携した相談・指導・情報提供等、必要な取り組みを支援する。また、農業者や農村が抱える諸問題の把握に努め、地域農業の持続的な発展を支援する。

(1)農業経営力向上事業

企業化に向けた経営力の向上や経営マインド、チャレンジ意欲の機運醸成等、地域農業の企業化に向けた多様な取り組みについてのセミナー、講習会等を一般社団法人北海道農業法人協会と共催する。

(2)農業・農村ブランド化促進事業

商品開発、製造、販売などのノウハウの習得等の支援に努めるとともに、商品・企業の持つブランド力向上を図るために有効な、地域団体商標やGI産品等の取り組みを促進する。

(3)食品安全及び環境保全普及啓発事業

農産物の安全や安心の確保はもとより、労働安全の観点に立ち、国際規格となっているグローバルGAP制度等の認証取得・維持を図るため、制度の説明会等の普及啓発事業、フォロー事業を実施する。

  1. ア)グローバルGAP認証、特別栽培農産物認証の取得・維持
  2. イ)道内農業高校及び農業者等へのグローバルGAP制度等に係る説明会の実施
事業2 地域農業に関する調査研究や農業情報の提供事業(事業予算:3,084千円)

北海道農業の安定的発展、企業的経営に資するため、専門的なノウハウやスキルを持つ組織・団体と連携して調査研究事業を行い、農業に係る政策や制度・地域連携・環境対応・海外進出等の情報を、財団が持つネットワークの機能を活用して広く提供する。

(1)地域農業に関する調査研究事業

地域農業の持続的発展や企業的農業経営を図る上で、必要な制度や地域情報の収集・調査・研究等を行う。

(2)地域農業に関する情報提供

自ら情報の収集・調査・研究等を実施し、地域の特徴的な活動や取組、農業・農村に関する政策・制度を始めとした各種情報をセミナーやWEB等を通じて広く提供する。

(3)啓発普及事業

農業者の経営者意識向上を目指すためのセミナーや講演会、勉強会を一般社団法人北海道農業法人協会等との共催、あるいは主催開催する。

事業3 道民の希求と信頼に応える新たな事業の創出事業 (事業予算:6,514千円)

道民の希求と信頼に応える新たな事業の創出に取り組むために、価値創造に資する事業を支援する。

(1)農業や農村の持つ価値創造事業

公益財団法人はまなす財団と共同で行うなど、農産物の価値や農業の持続性を高め地域農業の活性化を支援するための事業を実施する。

事業4 農業や農村の歴史や文化への理解と共感を深めるための事業 (事業予算:11,090千円)

北海道の基幹産業である農業への理解を深めるために、地域が有する産業の歴史や生活の歴史・文化を通して、地域の魅力、農業の持つ魅力・奥深さを多くの人に伝えていく事業を広く道内で展開する。

(1)映画「大地の侍」上映セミナーの開催とDVDの贈呈

北海道の開拓を学ぶことができる映画を活用し、専門家の協力等を得ながら上映セミナーを開催する。また、北海道開拓の歴史や農業に対する理解と共感のすそ野をさらに広げるため、全道179市町村を対象に、業務使用許諾を得たDVDを贈呈する。

(2)小学校農業科の導入促進

北海道の農業・農村が持つ教育的価値に着目、年間を通した農作業体験等を通じて、将来を担う子どもたちの豊かな心と優れた感性を、全ての生きものとのつながりや生きることの本質を教え育むため、小学校農業科「農業で学ぶ」の輪を道内自治体関係団体への普及啓発を図る。

(3)北海道農業の潜在力発掘、探求、展開

北海道に暮らす人々の共感と敬愛の輪を育み、北海道農業が持っている潜在力を発掘し、すそ野を広げる事業について柔軟な発想で実施に向けた検討を行う。

事業5 表彰事業 (事業予算:9,350千円)

北海道農業の発展に多大な貢献、功績をあげた個人及び法人・団体を公募し、表彰するHAL農業賞を2005年(平成17年)に創設し、第20回となる2025年までに91(企業、団体、個人を含む)の表彰を行ってきた。この懸賞が励みとなり、事業活動をさらに展開した企業も多くあり、農業者にとって一つの目標となっている。
従来、HAL農業賞は年に一度の公募、自薦・他薦、財団職員の現地調査によって行われてきたが、24期(2025年度)以降は随時期間を特に定めずに顕彰すべき農業者、農業企業・団体が現れた時にフレキシブルにその活動を表彰することとしに改め、従来と変わらずに農業者の励みと目標像を形成する。
また、今までの受賞者のノウハウや経営姿勢を模範とする農業者が多いことから、過去の受賞者との連携は今まで以上に重視し、彼らとともに多くの勉強会などの研鑽の場を表彰事業の発展系として実施していく。

(1)受賞者との交流及び研鑽事業

HAL農業賞を受賞した企業、農業経営者を中心とした交流、勉強会などを適宜実施し、そのノウハウを多くの農業経営者に伝えていく事業を実施する。

(2)農業賞受賞者のフォローアップ

HAL農業賞は授賞するだけではなく、その後も受賞者の相談や受賞者との連携が肝要である。そのために受賞者のフォローアップ、連携事業を実施する。

事業6 広報事業 (事業予算:3,640千円)

従来、公益目的支出計画に基づき行っていた情報提供事業に加え、HAL財団の事業全体を広く周知し、HAL財団自体をさらに多くの農業者に知ってもらうための戦略的な広報事業を行う。「映像」の活用など技術動向も見極めながら有効な手段を適宜選択し機動的、戦略的に実施する。

以上